中和価とは、酸価と塩基価の総称で、試料1g中の酸性・塩基性成分の量に相当する水酸化カリウムのmg数で表されます。
酸価は主に、使用中に生じる有機酸や添加剤中の酸性物質の総量で、潤滑油管理などに用いられます。
一般的には、油の劣化につれて酸価は増加するが、添加剤が配合されている潤滑油では酸性添加剤の消耗により一旦減少し、更に劣化すると増加するものもあるので注意が必要です。
塩基価は、エンジン油に配合されている塩基性添加剤の残量を確認するために用いられます。これは、燃料中の硫黄化合物の燃焼により発生する硫酸がエンジン油に混入するため、あらかじめ中和する目的でエンジン油に塩基性添加剤が配合されているためです。